問いのデザイン: 創造的対話のファシリテーション

著者:安斎勇樹、塩瀬隆之 
出版年月:2020年6月10日 
出版社:学芸出版社

■この本をお勧めしている講師■
金子 晃彦
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仕事やプロジェクト推進において、
周囲との合意形成を図るためのコミュニケーションの基礎

■書籍の特徴
 ・体系的に学ぶことができる 
 ・新しいコンセプトが学べる
 ・視点やトレンドが学べる
※注:おすすめしている講師の主観になります。

■こんな方にお勧め
 ・ワークショップやファシリテーションなど対話の場づくりをする機会が多い方
 ・社内のタスクフォースやプロジェクトの推進者、またはメンバー

■こんなお悩みや要望を持つ方にお勧め
 ・課題解決のプロセスを体系的に理解したい方
 ・プロジェクトマネージャーになったが、プロジェクトのゴール設定に悩んで

■お勧めレビュー
「問のデザイン」からはじまり、「課題のデザイン」、「プロセス(問を投げかけ、創造的対話を促進)のデザイン」について体系的に書かれています。
「問の基本性質1」として“問の設定によって、導かれる答えは変わりうる”とありますが、この書籍に書かれている内容は、企業におけるプロジェクトマネジメントにも応用できる考え方・手法です。

多くのプロジェクトマネジメント経験者の中で、ご自身の関わったプロジェクトは本当に成功したのか、当初想定した成果を達成できたのか自信を持って言い切れる方は少ないのではないでしょうか。プロジェクトマネジメント研修においても寄せられる質問の多くは“ゴール設定”に関するものです。

問いの立て方の基本的な考え方から始まり、本質的な問題を捉えるための問いの深め方を丁寧に解説しています。まさに多くの企業でプロジェクトのゴール設定がうまくいかない根本的な原因がここにあるのではないかと思います。表層的な問題の捉え方が原因となり、解決すべき問題を見誤るメカニズムを理解することができます。

プロジェクトマネジメントに必要なファシリテーションの実践的なテクニックも紹介されており、実務においてのポイントも具体的、体系的に整理されており、大変読みやすい一冊です。